2009年12月01日

2日目

「ねぇ、イソ。あなたはもう少し笑った方がいいと思うの」
「?」
 首をかしげる私にひとつ年上の従姉妹マリーベルが立て続けに言う。
「こーんなに可愛いのに!イソは可愛いのに!」
 もったいないもったいないもったいないもったいないもったいない!
 丸椅子に座った私の頭を後ろからぐりぐりしながらマリーちゃんが抱きしめてくる。
「髪の毛も結っちゃおう」
「んー?」
 なにやら二つ分けにされた。
「これもつけちゃおう」
 かぶってるとは言い難い帽子をかぶせられた。
 ・・・・・・いや、着けられた?結ばれた?
「でー、これ着てもらおうかなv」
 じゃーんv
「・・・・・・マリーちゃん?」
 どこからかマリーちゃんが取り出したのはなんだかごてごての黒い衣装。
 襟がちょっと凝った白いYシャツに腕章がついてて、ベストにフリルにリボンにベルトが付いてる。
 とりあえずどうやって洗濯するんだろ。
 まじまじと衣装を見てたらマリーちゃんの後ろからにょきっと人影が現れた。
「ちょっと待てマリー」
「何よぅお兄ちゃん」
「プランくん」
 マリーちゃんのお兄ちゃんプランハープくん。
「イソで遊ぶなよ。イソもちょっとは嫌そうな顔したらどうだ?」
「んー。別に嫌いではないしこういうの」
「ほーらぁ!イソがいいって言ってるんだからいいのよ!お兄ちゃんは向こうに行って!着替えるんだからー」
「着替えさせるの間違いだろっ・・・っと!」
 ぶん!
 マリーちゃんのロッドが振り下ろされた。
 それをプランくんが上手くよける。
「危ねーなぁ!イソの武器持ってきたのに!」
「え?」
 ひょい、と手渡されたのはどう見ても日傘だった。ただ、ちょこっと重め。
 ご丁寧に衣装に合わせたデザインでごてごてのフリルが付いてる。
「あ、外装は変えられるから」
 そこまで気を遣ってくれるとは、どこの職人に頼んだのプランくん。
「ちゃんとワイヤーが入っててウィップになるから」
「いいなー、この仕込み武器―っ」
 マリーちゃんがまじまじと見つめる。
「慣れてきたらカスタマイズできるらしいから。てなわけで着替えてこい」
「・・・・・・結局プランくんも見たいの」
「おもしろそうだからな!」
超笑顔でプランくんが部屋から出て行ったので、わくわくしてるマリーちゃんの横でさくさく着替えた。
 案外ごてごてそうに見えて一応ガードするところはしてあるみたい。
「イソ似合うーv」
 マリーちゃんの声でプランくんも再び戻ってきた。
「お、似合う似合う」
 ぽすぽすと頭をなでられた。

「・・・・・・で、どうするの?」
 私は何をするの?
『どうするもの何も・・・・・・』
 ねぇ?兄妹で顔を合わせてにやにやされた。
『行ってらっしゃい』
「へ?」

 どすっ

 押された。
 その後ろには水鏡の釜。
 おばあちゃまの魔法。

 どぼーん

 えーーーーー。
 

 ど、どこで何をすればいいっていうのーー!?
 と、水鏡のゲートを通りながら一通り思案して、諦めた。

続く(?)

 
posted by ちさの at 00:33| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記ログ
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