2010年10月06日

46日目


本文の前に。

ウーゴさんとの43〜45日目までのやりとりはこんな感じです。


hugoiso43-45.jpg


あぁ。なんだか修羅場。

長文ですので続きへどうぞ。


 『本当にその気持ちは“恋”なのかね?』




 ああ。デジャブ。




 あれはどこかの通路で。
 聞いてはいけないとわかっていながら、立ち聞きしてしまった。
 お相手はステラちゃんとも取引したことがあるっていう、綺麗な商人のお兄さん


 何か私にはよくわからないお話のあとで、ふと私のお話があがって。
 聞き耳を立ててたの。


 前後にどういう会話があったかはよく聞こえなかったけど。


 『ひどいな。いじめていたわけじゃない。
  私へ抱いているものが恋愛感情なら、もちろんそれには応えるつもりだよ。
  だが、彼女はあまりに若い。年齢は私の子とさほど変わらないだろう。
  私がそう思っているのと同じように、彼女が私に父親を見ているのだとしたら、どうだ?
  あの子のためにも、もっと早くにはっきりさせなければいけなかった』


 ああ・・・。

 やっぱり困らせてたのね私。
 
 なんとなくはわかってはいたけど、私のいないところでそんなことおっしゃってたんだ。
 
 ずん。と胸におもりがのっかる。


「?」

 襟元のリボンが濡れていた。

「っ?」

 そしてぽたぽたと滴が私から落ちていることに気づく。

 私・・・泣いてるの?
 
 次から次に瞳から涙が溢れて視界が曇る。  

「・・・ふぇっ」

 
 もう。どうでもいい・・・。


 人が誰もいなかったからその場で泣いた。

 立って泣くのもしんどいからうずくまって。




 ごめんなさい。

 ご迷惑だったのは自覚してました。

 貴方の優しさに甘えて浮かれてました。

 正直お子様であることを利用してました。


 だって。


 だって・・・。


 おそばにいたくて。

 
 滞在期間がだいたいわかってるからこそ。

 
 少しでもお相手して欲しくて。

 
 嘘でもいいから甘い言葉をかけて欲しくて。


 気まぐれでもいいから優しくして欲しくて。


 できれば・・・。


 できれば・・・振り向いて欲しくて・・・。


 頑張ってたのに。

 どうしよう。

 どうしよう。
 
 
 想定はしてたけど。


 つらい。 

 
 受け入れられそうにない。


 さんざん泣いた。



 それからどうやってパーティのみんなのところに戻ったかはあまり覚えていない。

 みんなには泣いたことを気づかれないように目の腫れはどうにか押さえつけて誤魔化した
ということぐらいしか。






 でも、結局諦めきれなくて。

 
 今に至るわけで・・・。




 
 とうとう。

 とうとうその時が来ましたか。

 
 ここ数日。

 この日のために冷静に頭の中で整理したことを伝える日が。

 色々と私のことも話さなきゃ。

 ふぅ。と深呼吸した。

 落ち着いて。

 落ち着いてイソトマ。


「私が、ウーゴさんとうちの父と重ねて見ているのではないのか?とか、
 単に恋に恋をしてはしゃいでいるのでは?ということですね?」



「ああ、そうだ。そのとおりだよ、イソトマ」
 ああ。
 やっぱりそうですよね。
 


「何も今まで聞かれなかったので、ウーゴさんは祖母と契約されるときに、私の家族のことを
しっかり調査されたんだろうなと思ってたんですけど、そうじゃなかったんですね・・・」


 まぁ、おばあちゃまのプロフィールだけでも情報十分だよね。なによりうちの国でも
伝説。超VIP中のVIPなのだから。


「まず、父と重ねているのでは?ということですけど。それはありません。
 理由はまず、父と重ねるほどに父の愛に私は飢えていません。多忙な父ですけ
ども家族サービスはしっかりしてくれるし、愛されているという自覚はあります。
 もうひとつはウーゴさんと父では年齢が離れすぎているということです。
 あ、ウーゴさんの方が年上、という訳ではなくてその逆です」


「どういうことだね?」
 ウーゴさんが軽く首をかしげる。
 
 ああ。本当にご存じないのね。


「私は父が55歳の時の第1子です。すなわち。今父は72歳です」 


「・・・負けてられないな」
 あ。
 流石に驚いてる??


「ちなみに母は40歳なんですけど」


「……ほう!」
 あ。もっと驚いてる。
 あはは。


「そういう両親の間に生まれているので年の離れた方を好きになることに関して特に
抵抗がないんですよ私」


 まぁ。遺伝なのかもしれませんけどねv
 にこと微笑んだ。


 さて。本題、か。



 じ、とウーゴさんを見つめた。


「恋に恋してるのでは・・・という質問に関しては・・・よくわかりません。
 抵抗がないとはいえ、私だって悩んだんですよ?祖母の契約主さんだし、
住んでる世界も違うし、それにとてもおモテになるし・・・?」

 うー・・・。
 冷静だったはずなのにやっぱり顔が上気する。
 

「それにやっぱり・・・年が離れてるし・・・。ウーゴさんは、私のことなんて
依頼者から預かった女の子ぐらいにしか思われてないでしょうけど・・・」


 ううう。

 もう泣きそう。

 言われることなんて・・・きっと分かりきってるんだもの。


「私は・・・自分のこの気持ちは・・・こ、恋だって信じてます・・・」


 言えた・・・っ。

 ほら、もっとちゃんと・・・伝えなきゃ・・・。

 すぅ、と息を吸い込んだ。

d46.jpg


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hugoiso46.jpg



今回の更新にPL共々どきどきです。
posted by ちさの at 10:54| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記ログ
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